私達の体内にある水分は、心臓を起点として出て行き、全身を巡って心臓に帰ってきます。
「行き」は、動脈を流れる血液として心臓から勢いよく押し出され、全身の細胞に栄養や酸素を
運びます。
一方、「帰り・戻り」では、各細胞から余分なもの(老廃物)を回収し、心臓に戻っていきます。
老廃物を回収する働きをするのはおもに静脈ですが、そこに入りきらなかった老廃物は、
「リンパ管」を通って心臓に向かいます。
※リンパ管に入っている水分をリンパ液といいます。
リンパ管は、動脈(心臓のポンプ)と違ってポンプの役割をするものがないので、中の液体もとても
ゆっくり流れています。
しかも、毛細血管のように非常に細い管であるため、周りの筋肉が動くことでやっと中のリンパ液が
押し出される程度です。
運動不足で筋肉への刺激が少なかったり、乱れた食生活やストレスで老廃物がたまると、すぐにに渋滞
してしまい容量オーバーになり、むくみ、肥満、セルライトなどの原因になります
また、リンパ管は押し出す力が弱いので重力の影響を受けやすく、足や指先など心臓から遠くて、
下に位置する部分にリンパ液がたまりやすくなります。
※立ち仕事や座りっぱなしで動かないと足がむくみやすいのはこのためです。
リンパ管は皮膚組織に多く分布しているため、皮膚組織にかるく刺激を与えることでリンパ循環を促進
させることが可能で、これを積極的におこなうのが「リンパマッサージ」の手法なのです。
リンパマッサージを行うことで、自分の力ではうごけないリンパの流れを促進したり、必要以上にたまった
老廃物や毒素、皮膚や内臓のゴミを早く心臓の近くまで戻すことを促進できるのです。